« 2004年10月 | メイン | 2004年12月 »

2004年11月24日

呼称と肩書き

 最近、病院において呼称に対する混乱が聞かれる。例えば理学療法士や作業療法士に対して患者さんが先生と呼ぶために、看護師も彼等を先生と呼ぶことに対して医師達からクレームが出るケースが多い。しかし、医師だけが先生という特権階級意識をそろそろ変える時代に来ているのではないだろうか。患者さんが主人公の時代、患者さんの呼び方にならって患者さんの前では先生や院長とかの肩書きで呼び、院内では職員同士はお互いコメディカルとして~さん付けで呼んだらいかがであろうか。また、患者さんに対しても患者さま付けはアナウンスでは構わないが、患者と一対一で対応する場合は親しみのこもったさん付けで呼ぶべきではないだろうか。様付けでは自分と相手との間に主人と召使いの関係のように壁ができてしまい、相手の本当の要望や悩みに迫ることはできまい。

投稿者 noguchi : 10:16 | コメント (0) | トラックバック

2004年11月19日

名刺と肩書き

 仕事柄多勢の経営者や病院のトップと会うことが多い。その時初対面の人とはお互いに名刺を交換する。名刺を見ただけでその人の人柄が判るのでたかだか名刺と言っても恐ろしい。何事も単純明解なものの方が受取る方もわかりやすく印象も深まるものであるが、時として肩書きが沢山書いてある名刺にお目にかかる。例えば理事長、院長、医学博士果ては医師会やロータリーやライオンズなどの諸団体の役職名と盛り沢山書いてあるのを見るにつけ、自分を大きく見せようとしているのか、面倒くさいから一枚で済まそうとしているのか、いずれにしても見苦しい。私がいただいて感動した名刺に百姓 加藤芳勝 や安心堂豆富屋 橋本太七 はその職業にいちずに取り組んでいる素晴らしい人柄を感じた次第である。

投稿者 noguchi : 08:36 | コメント (0) | トラックバック

2004年11月15日

日医研クラブ経営研究会から その4

研究会に当日演者として登壇された病院をご紹介しよう。
(特医)北海道循環器病院・・・心臓外科を中心とする95床の専門病院と老健施設2ヶ所を経営する。病院は地域の循環器センターとして地域の医療機関と連携し、場合によっては専門医を派遣できるようにする。また、完成予定の老健ではプールを設け、水中運動を取り入れ、また痴呆患者に重点を置き「痴呆は治る」というテーマで開設に向けて準備中である。
(社医)隆徳会 鶴田病院・・・一般病院157床ならびに宮崎市内に最新のPET診断と免疫細胞療法のガンの予防検診、診断、治療のクリニックを開設。また米国にはニューヨークに診療所を開設。将来医療の国際化を目指して日米をまたにかけて活躍中。その他に老健、特老、グループホーム2ヶ所を開設。
ブレストピアなんば外科病院・・・38床を有する乳腺疾患専門の病院で宮崎県内の65%の手術を行っている。そこでは日本で初めての超音波収束治療器で外科的手術によらない治療を行うとともに東京の南青山で最新の診断機器を駆使した自費による検診センターを開設している。宮崎から九州、世界へと医療の展開を目指す夢は大きい。

投稿者 noguchi : 10:14 | コメント (0) | トラックバック

2004年11月11日

日医研クラブ経営研究会から その3

研究会に当日参加された病院をご紹介しよう。
(社医)池田病院・・・鹿児島県鹿屋で189床で透析110台を誇る知名度の高い病院。その他、老健・特養・グループホームを展開されている。先般、塾生の札幌東苗穂病院から研修生を受け入れ大変好評であった。教育熱心な病院。
(社医)東苗穂病院・・・札幌で161床の療養型病院を持ち、老健とグループホーム2ヶ所を展開中。さらに有料老人ホームを現在計画中。
(特医)中江病院・・・札幌では288床の老舗の精神病院。病院を新しく建て替え、現在病院機能評価の取得に向けてさらに改革に向かっている。
当塾5期生の千丈先生は中江病院副院長で活躍、その後五稜会病院に院長として迎えられ、そこで思春期精神医療に力を入れている。
刀圭会協立病院・・・132床の病院と老健施設を展開。特に自前で温泉を掘削して患者さん達から大いに喜ばれている。また、老人歯科に力を入れ、患者さん達のケアとADLに大いに貢献している。
村井内科・・・旭川で19床の診療所を核に老健施設を2ヶ所、ケアハウス、グループホームを展開中。先般NHKにて当老健がドキュメンタリー番組で紹介された。

投稿者 noguchi : 09:21 | コメント (0) | トラックバック

2004年11月08日

日医研クラブ経営研究会から その2

 電子カルテ導入の意義は医療機器や建物のように直接利益に結びつくものではなく、効率化や情報の共有化といった間接的に利益をもたらすものであり、目に見えて効果がすぐに出ないためにややもするとその導入コストや導入から定着までのかける人的エネルギーを考えて尻込みする病院が多い。導入した結果、導入に最もネックとなりそうだった医師達がその利便さに大いに意義を認め、患者さんも画面に示された今までの病歴、わかりやすい図表や画像を見ながらむしろ積極的に医療に参加するようになったと好評を得ている。但し医師には殆どキーをたたくことなく、マウスで検索する方法を大いに取り入れている。また、看護士、リハビリ、薬剤師などもカルテに書き込み、情報の共有化が行われ本来の一致協力するCo-メディカル機能が発揮できた。
そして人によりカルテの書き方や文字の読みにくさなども解消された。さらにもっと進化したところではマーケティングや経営に関するデータベース作りと経営管理にも大いに役立てているとのことであった。(つづく)

投稿者 noguchi : 10:25 | コメント (0) | トラックバック

2004年11月02日

日医研クラブ経営研究会から

年3~4回開催している研究会では気候の良いこの10月16日に札幌で開催されました。今年は異常気象が続いていたせいか、例年になく暖かく、紅葉も今ひとつといったところでした。札幌から九州まで各地から参加され大変有意義な会となりました。参加された先生方皆それぞれにオンリーワンの経営を目指され、優れた経営をされて病院経営塾の意義を再確認させられました。
 今回のテーマは電子カルテについて既に導入されている病院を中心にその成果、導入に至る苦労と問題点、導入した成果について赤裸々に発表していただき、導入を検討されている病院には大変貴重な勉強会であったと喜ばれました。導入する際に最も重要なことは
1.トップ自らが真剣に取り組み、期限を定めて不退転で行う。コンサルタント任せにしないこと。
2.コンサルタントを中小病院向きのしっかりしたところを選ぶ
3.医師の協力、取り組みが最も大切である。

IMG_0066.jpg

投稿者 noguchi : 10:44 | コメント (0) | トラックバック