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2005年04月21日

サクラ三題~散り際~

今年の桜は暖かい日が続いたため満開の期間が大変短くあっという間に散ってしまった感が強い。日本人には昔から武士道に通じる潔さが桜の散り際に見立てられて賞賛されてきた。このことは日本人には全てを水に流すといった過去へのこだわりを棄てることにも通じている。これは外国にはない春夏秋冬の気候の変化が激しい我国においてそれについてゆき、また台風や地震といった天変地異の自然災害に立ち向かっても仕方がない、起きてしまったことを嘆くよりも雨や露をしのぎ、いかに厳しい暑さや寒さにより素早く対処し、復興するかが大切なのである。

近隣諸国のように日本が与えた戦争の被害をいつまでも忘れず、時々蒸し返しては問題視するのは一面このような気候風土から来るのかもしれない。彼らにとっては暑さ過ぎれば喉元忘れるというわけにはゆかないのであり、それに対処するには遅ればせながら我国自身で戦争責任を自らの手で裁き、統括する必要があるのではあるまいか。そのうえで憲法の見直しを行い、改訂すべきところは改訂するのが本筋ではないだろうか。

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2005年04月11日

サクラ三題~満開~

まさに春爛漫、早く開いた花も皆が咲きそろうまで待って一斉に花が開く。ほのかなピンク色と香りが空一面を覆い尽くす。花は重なり合わず、ケンカせず一輪一輪それぞれの場所に精一杯広げ、鳥に蜜を振舞う。そしてその下で満開の花にあやかって春をめで、酒宴が広げられる。花も鳥も人の心もまわり全てが春一色、何と日本的な光景であろうか。雨が降っても風が吹いてもその風情は変わらない。

この喜びの絶頂もせいぜい一週間と続かず、惜しむかのようにハラハラと花が散り始め、やがて風と共に花吹雪となって乱舞する。一斉に咲き、一斉に散る。まるで、しっかりと統制されたように集団で咲き、集団で散る。まさに日本的美であり、ものの哀れである。このことが世界大戦に突入し、一億総玉砕を唱えながら、敗戦に至った。バブル経済も一億総不動産屋になり、はじけると国民全体が元気を失い、長期間の景気低迷を来たした。

そろそろムードで集団行動するところから脱し、自立した個人が力を合わせる社会へと時代を変革する努力が求められている。

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投稿者 noguchi : 13:34 | コメント (1) | トラックバック

2005年04月06日

サクラ三題~蕾~

春一番が吹くと三寒四温、春の到来を告げる。サクラの露払いとして九州、紀伊、房総には菜の花が咲きにおい、こぶし、沈丁花に至ってようやく待ちに待った桜の蕾にたどり着く。蕾は日に日に大きくふくらみ、まるで学校への入学に胸をふくらませる児童のようでもある。蕾の大きさと色で枯れ枝が息を吹き返し、樹々の色が明るく変わる。

サクラの饗宴に満を持して秘めたる蕾のエネルギーは日に日にスピードを上げて大きく成長し、ついには待ちきれずに気の早い花が一輪、又一輪と飛び出す。今年の長く厳しかった寒さに対して、春の到来がひとしお心を明るくし、経済や政治にも新しい何かが始まると期待に胸が膨らむのは私だけであろうか。

特に暮れから今日まで災害や豪雪に見舞われた北国を思うとホッとするこの頃である。

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2005年04月01日

医師不足

今日、医師の国家試験合格後の臨床研修の義務化で大学病院以外での公的、民間にかかわらず研修医療機関が認定された結果、大学医局離れが起こり挙句のはてに大学病院では派遣医師の医局への引き上げ、更には公的病院の統廃合や縮小による医師のクリニック開業も増え、民間病院の医師不足が一部の大都市を除いて深刻になっている。またそのせいか、民間の医師紹介業が雨の後の竹の子の如く乱立するこの頃である。

この緊急事態はここ数年続くのは必定で、対応できないところは民間病院では病床の削減や縮小、更には廃院へと追い込まれることも増え続けよう。国は先進国に比べて我国の過剰病床減らしや医療費の削減の好機と捉え、医師不足に対する対策は取らないであろう。

民間病院としての対応策は医療に特色のある魅力ある病院づくり、研修医の受け入れや勤務医の研修(海外も含めて)やパワーアップをはかり、それに応じた科目や病床の再編成を中期経営計画として3年くらいの間に行ってゆかねばならない。

投稿者 noguchi : 08:35 | コメント (0) | トラックバック