メールマガジン【医師のための禅】

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《 医師のための禅 》
その44
2005.1.11

〜生死事大〜
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 この句は中国の高祖弘忍が弟子に発した言葉で「生死事大(しょ
 うじじだい) 無常迅速(むじょうじんそく) 光陰惜しむべ
 し、時人を待たず」と示し、光陰矢の如し、時は待ってくれな
 い。今ここ一瞬一瞬を大切に生きることを示している。時間を
 惜しむことはすなわち生死をしっかりと見つめ、それを大事に
 考えることにより必然的に時間を大切にすることに通じる。
 
 今日医師は医療の経営資源の効率的な活用とか生産性の向上を
 といったことが社会から求められているが、医師も人間である。
 自身の時間が大切、マイペースでやれば良いと開き直って職場
 から不評を買っている医師もいる。自分の時間が本当に大切な
 らば、仕事に向かっているその瞬瞬も同様真剣にならなければ
 ウソになる。仕事とは何か、医療においては患者さんにお役に
 立つ 患者さんと一体となって治してゆく。換言すれば患者さ
 んの時間もまた大事なことが感じられるはずである。そうなれ
 ば3時間待ち、3分診療は当たり前などと患者さんを平気で待た
 せることなく、何とかしようと努力するのがプロであろう。自
 分の都合も相手の都合も一体であるはずである。
 
 医療現場の長やリーダーであるからこそ、医師でなくてもでき
 る仕事はそれぞれに任せ、医師でなければできない仕事に専念
 する。あるいは他の医師を自分の分身として育成することによ
 って患者を満足させ、時間を最大限生かすこともできる。

 


 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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